Irisキーボード ( Kailh Low-Profile ) ビルドログ〜製作編〜

はじめに

会社のエンジニアが左右分離型キーボードを使っているのを見て、「自分も使ってみたい!!!」という気持ちになりました。その方はMiSTEL BAROCCO MD600を使用していますが、残念ながら既に生産終了・・・。
www.archisite.co.jp

他にも調べてみましたが、既成品ではあまりピンとくるものに出会えずにいました。そんな時にこちらの記事に出会います。
developers.freee.co.jp

自作キーボードという選択肢もあるのかと思い、特に気に入ったIrisというキーボードキットを作ってみたいと思いました。本記事ではIrisキーボードの製作過程を紹介したいと思いますが、失敗に失敗を重ね、かつ無理矢理完成させているため、このような失敗をしないようにしようという意味で参考にしていただければと思います。

完成品

今回製作したのはIrisのKailh Low-Profileです。個人的にはとてもかっこいいものが出来上がりました。

キーボードについて

キーボードは以下の部品から構成されます。

  • キースイッチ
  • キーキャップ
  • プレート
  • 基板(PCB)
  • その他電子部品

製作過程

1. 基板にダイオードを通してはんだ付けする
片手でダイオードが28個あるため、56箇所。両手あわせて112箇所のはんだ付けをします。また、Kailh Low-Profileの特徴として、通常の場合とは逆向きにダイオードを通す必要があります。2つある穴のうち、四角い穴の方に黒い線が来るようにしましょう。はんだ付けが終わったら飛び出している足の部分は切っちゃいましょう。
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以降は、通常の場合と同じです。


2. 基板にTRRSジャックとスイッチをはんだ付けする
TRRSジャックで4箇所、スイッチも4箇所ですので両手で計16箇所のはんだ付けをします。
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3. 基板にProMicro用のピンヘッダをはんだ付けする
両手で計48箇所のはんだ付けをします。あまりはんだ付けに慣れていないので、少し気をつけながら進めました。
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4. ProMicroのコネクタのもげ対策
こちらの記事を参考にセメダインをコネクタ周辺につけました。
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以降、あまり参考になりません。


5. プレートを間に挟まずに、キースイッチをはんだ付け
購入したプレートがKailh Low-Profileのものではなかったため、通常の構成(下から基板、プレート、キースイッチ)だとキースイッチまで足が届きませんでした。購入時点ではKailh Low-Profile用のプレートは売り切れ、ここからプレートを自作したりするのも大変だったこともありこのような方法を取りました。

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キースイッチは片手で28個、1個あたり2本あるので両手であわせて112箇所のはんだ付けをします。


6. 基板にProMicro用のピンヘッダをはんだ付けする
3と同様に両手で計48箇所のはんだ付けをします。


7. 基板を底上げしつつプレートの組み上げ
5にてプレートを基板とキースイッチで挟まなかったため、キースイッチの上からプレートを重ねる形となりました。その結果、上のプレートと下のプレートをネジ止めしたときにキースイッチが下に沈んでしまい、キーキャップを装着することができなくなりました。そこで今回は自宅にあったタミヤのユニバーサルアームセットについていた円筒のパーツを使って底上げしました。具体的にはプレート間を繋ぐスペーサーに通した形です。
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8. キーキャップを装着して、TRRSケーブルを繋いでハード側は完成!
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9. qmk_firmwareでPro microにキーマップを書き込みます。本記事では以降省略します 。

はんだ付けの総数

合計で336箇所でした。思ったよりも多かったですが、途中から慣れてきたこともあり、スムーズに進められました。

金額

パーツだけで16,534円でした。内訳としてはキースイッチとキーキャップで5,378円、基板やその他電子部品で11,156円でした。特に基板等はアメリカから送られてくるため輸送費で結構お金がかかってしまっています。また、届くまでに2,3週間かかるのでなるべく一度に買うほうが良いですね。

おわりに

初のキーボード製作でしたが、無事に完成したのでホッとしています。早速使っていますが、分離型キーボード+キーキャップが印字されていないため、タイピングミスを連発しまくっています。使いまくって早く慣れていきたいですね。